HOOP復活

復活、j-hoop.net

オープンソースERPcompiereでちょっと紹介した国産オープンソースERPパッケージのHOOPは、本当にやめてしまったのか気になったので、開発元のKN情報システムにメールで問い合わせてみた。すぐに回答が返ってきて、内部では見えていたので外部から接続できない状況になっていたことを気づかなかったとのこと。それからすぐに復活。やることが早くてうれしいなぁ。ありがとうございます。復活したページには、去年の12月15日に、バージョン1.2.0を公開していて、しっかり継続的な開発をしている。ひょっとして、そのときに外部から見えなくなったのかな...。
あらためてHOOPの内容を見てみると、国内で使用するには海外のERPを日本語化したものよりも、国内の状況に対応しているようで、これは利用者にとって敷居が低いかなぁと思わせる。最近はグローバルがキーワードだけれども、紹介文の中では、本システムの導入により、日本版SOX法などで要求されている内部統制やガバナンスの強化を情報システムの側面から支援できるとあるとおり、国内の法規や商習慣にマッチしているのはよい。また、国内の多くの業種で共通に運用される5つの基本管理業務(勤怠、給与、財務、業績、固定資産)システムをベースとし、特定業種(建設業、製造業、IT企業等)で運用される管理業務システムを組み合わせることにより、個々の企業の業務に適応したERPシステムの短期間での導入が可能とある。
ということで、まずはマニュアルに目を通してみた。このマニュアルは、かなりのボリュームでしっかり用意されている。特にインストールまわりのものは、詳細に説明されていてよいのだが、それだけインストールに癖があるということの裏返しということかもしれない。このあたりは、まだ仏産compiereのほうがやさしい。この手の企業向けオープンソースは、その傾向があるのは、コンサルを利用してもらうのが前提のビジネスモデルだからか。でも、インストール段階でコンサルを導入できる企業ならば、確実に結果が残せるような商用ERPを、最初から利用してもおかしくないのではとも思うんだけど。
運用のマニュアルは、インストールで力尽きたのか、項目や画面の羅列が多くて詳細な運用方法はない。きっと財務担当ならば運用は分かるでしょうと、暗黙の了承がそこにあるのかもしれないけれど、これから導入しようという企業の財務担当が、いやERPだから財務担当だけではなく、すべての部署がHOOPを利用するには、ちょっと厳しいかも。それでも、簡単に運用できるような手順書があれば、けっこういけるかもしれない。システムが日本語化されていて敷居が低いだけに、あともうちょっとのラスト・ワン・マイルを感じる。
プラットフォームは、これもCentOSなのだが、4.3とありちょっと古い。きっとデータベースなどHOOPを支えるミドルウェアのバージョンもちょっとずつ古いのだろう。CentOSを4.4にして最新(とはいってもCentOS自体が枯れたバージョンを採用していて最新とはいえないのだけれど)にしてみて、これが動けば開発元に結果を報告しよう。