楽天テクノロジーカンファレンスでアジャイル遭遇

微妙な盛り上がりのCTOパネル

今年の楽天テクノロジーカンファレンス2009のテーマは「集まれ!モノヅクリスト」で、昨年と同様に大盛況だったが、僕的には発信側でなくて受信側だったのがちょっと寂しい。来年は発信側になるぞと(思い続けることが大切なんだ)。で、昨年と違ったなぁと思ったのは、企業サイドとコミュニティサイドの距離が縮まったように感じたこと。これは、rubyのまつもとさんがフェローとして招かれたり、吉岡さんが入社したりして、企業文化という形で現れたのだろうなぁ。文化なんて時の積み重ねで、簡単に形にはならないと思っていただけに、テクノロジーカンファレンスの3回目でそれを来場者に感じさせるなんて、素敵なことだと思う。
この催しで、個人的に楽しみにしていたのは、次の2つのアジャイル開発のセッション:

  • LinkShare Way(Anna Patishman Nathan Bryant Lana Adamov 安藤祐介)
  • 楽天USAのアジャイル開発(Sean Hussey)

友人の多くは、楽天ジャングル+Lightning Talksに参加したけれど、そこは間借りなりにもソフトウェアエンジニアリングがお仕事だから。それだけではなくて、これからの手法の主流になると直感的に感じたし、これをベースに日本文化の強みを生かした開発手法ができるかもしれないから。
実際この講演を聴いて、その思いは確信へと変わったというのはオーバーだけど、きっとそうなる、そうしたいという思いに駆られた。一言でいえば、いかにコミュニケーションを密にさせるかという開発手法ということ。古典的なウォーターフォールでも、コミュニケーションを取ることはできるけれども、取らなくてもすんでしまうところが最大の欠点かと。アジャイルは、コミュニケーションを取らなければ、次に勧めないシステムになっている。これは、ユーザ(オーナ)とベンダ、ベンダのチーム内でも同様にコミュニケーションが重要なポイントとなっている。これに日本のお節介文化を取り入れれば、最高の開発手法になって、きっと負け組から勝ち組の産業に転換できるだろうなぁ(妄想中...)。
ただ残念なことに、彼らの生英語がほとんど理解できなかったこと。東海岸だからさと自分に言い聞かせるも、やっぱり生で何を言っているのか理解したかったなぁ。両方とも逐次通訳してくれて、いや本当に助かった。しかも、安藤祐介さんって、OSS貢献者賞の奨励賞を取っているということで、余計に身近に感じてしまった(関係ないんだけどね)。