バルマー

敵に勝つには、敵のことをよく知ることから始まるということで手にした。僕の知っているバルマーは、とにかくエネルギーの塊で、理論と経験に裏づけられた経営というよりも勢いで突っ走るようなイメージだった。読んでみて、前半はその通りだが、後半はある意味演じているのだと感じた。副題の『世界「最強」の経営者』とあるとおり、いまのところ世界最強のソフトウェア企業のトップに立つべき人物だろう。
カンファレンスで巨漢を揺らしながら踊るバルマーも、マイクロソフト内で辣腕を振るうバルマーも同じ人物であり、ビル・ゲイツより常識人で苦労人であるバルマーの両面に接する周りの人は大変だろうなぁ。だからバイスプレジデントまで上り詰めた古川亨氏も、慶応大学情環境学部教授の道を選んだのかなぁと、妙に納得。
とにかく想像以上の手強い人物で、Googleも素晴らしいライバルと戦っている。僕も早く戦いたいものだと、風呂敷は大きく拡げておこう。